大都会東京ならではの居抜き店舗の特徴

会社勤めをしていますと、誰でも一度くらいは独立することを夢見るものです。嫌な上司や意地悪な取引先にペコペコしながら仕事をするのではなく、自分のペースで自分のやりたいように仕事をできるのが独立の一番のメリットです。独立する際の最もポピュラーな業種は飲食店ですが、飲食店は開業に際してある程度の資金が必要なのがネックです。会社勤めをしていた人が簡単にある程度の資金を作るのは容易ではありません。そうなりますと、できるだけ少ない資金で開業できる方法を考えることになりますが、その一つが居抜き店舗を活用することです。新たに店構えを作るよりは確実に少ない資金で開業できます。しかし、居抜き店舗の特徴もしっかりと押さえておくことはとても大切です。せっかくに資金を台無しにしないために事前に勉強することが必要です。

東京と地方の違いが営業に与える影響

地方から東京に出てきた人が必ず言うセリフがあります。それは「人の多さ」です。それと「歩く速さ」です。これは東京という都会にずっと住んでいる人には実感しにくいですが、それが地方に長く住んでいた人の正直な感想です。こうした感覚の違いは居抜き店舗を探すときにも関係があります。全体的な傾向として地方では店舗の広さは大きめです。それに対して都会では小さめの店舗が主流です。その理由は家賃が高いからですが、流行のサイクルが早い都会では広い店舗はマイナス要因になる確率が高くなります。ですから地方の感覚で東京の居抜き店舗を探すのは適切ではない場合が多くなります。やはり都会では人通りが多いですので少しくらい狭いくらいのほうが家賃も含めたトータルに考えて効率的になるのは間違いないからです。

都会で居抜きを探すときに注意すること

冒頭に書きましたように、居抜きのメリットは少ない資金で開業できることですが、造作譲渡について知識を持っておくことは大切です。造作譲渡とはそれまで使われていた内装一式を、お金を払って譲りうけることです。簡単に言ってしまいますと、「テーブルや椅子や厨房内の機器や照明など店内にあるすべてのものを買ってください」というものです。もちろん、売る側は廃業するわけですから、できるだけ高く売りたいものですので見極めが大切になってきます。また、都会では居抜き物件の数は多いですが、居抜き物件は廃業する物件ですのでその理由についてもしっかりと調べることはとても重要です。造作につきましても自分のイメージしているものと適合しているかも慎重に考える必要があります。居抜き物件は資金が少なくて済みますが、それだけに物件の魅力を見極める能力がとても重要になります。